リビングを「つなげる」か「ずらす」か。
設計士ブログ 2026.06.26
こんにちは!
アーキハウス 八代スタジオ 児玉です!
今回のテーマはリビングを「つなげる」か「ずらす」か。です!
家づくりを計画する際、多くの方が「キッチンからリビングまで、ドーンと開放的に繋がったLDKにしたいです」と口にされます。壁のない大空間、確かに魅力的ですし、最近の流行りでもあります。
ですが、あえて設計士として現実的なお話をさせてください。 「なんとなく繋げただけのLDK」は、住み始めてから最も後悔しやすい空間になります。
家を建てるために、何千万円という莫大な住宅ローンを組んで、これから何十年と返済していくのは僕たち設計士ではなく、他ならぬお施主様ご自身です。
だからこそ、その大切なお金を1円たりとも無駄にしてほしくない。空間の形ひとつ、部屋の繋ぎ方ひとつにまで、「我が家にとっての明確な理由と意味」を持たせるべきなのです!
今回は、リビングを「一体にする意味」と「あえてずらす意味」について、皆さんのこれからの暮らしに当てはめて真剣に考えてみましょう。
【リビングを「一切の仕切りなく一体化する」意味】
キッチン、ダイニング、リビングが一直線に並び、家族がどこにいてもお互いの気配が分かる間取り。
これが大正解になるのは、「料理中も、食事中も、くつろぐ時も、家族全員が常に同じ空気感をオープンに共有したい」という明確な目的がある場合だけです。
また、敷地の広さに限りがある場合、リビングとダイニングを対角線上に配置して「視界が通る距離」を一番長く取ることで、実際の畳数以上の広さを感じさせるという設計の手法(最大視覚の活用)もあります 。
ただし、ただ広いだけの空間を作ると失敗します。南側に開放的な大開口(大きな窓)を作ったものの、いざ住んでみたら歩道からの視線が丸見えで、結局一年中カーテンを閉め切っている……そんなリビングを、私はこれまでいくつも見てきました 。これでは、せっかくお金をかけて広くした意味がありません 。外構(お庭の塀)や建物の形で外からの視線を遮り、「カーテンを開け放して、本当に開放感を満喫できる」という設計の裏付けがあって初めて、一体型のリビングは価値を持ちます 。
【リビングを「あえてずらして、少しこもれる空間にする」意味】
一方で、ダイニングやキッチンから、リビングの配置を少しだけ横に「ずらす」、あるいは天井の高さを変えるなどして、リビングに心地よい「こもり感」を持たせる設計。私は個人的にこの提案が非常に好きです(笑)。
なぜなら、「同じ空間にいながら、お互いの時間を緩やかに守る」という、非常に優れた暮らしやすさが生まれるからです。
想像してみてください。旦那様がリビングのソファでゴロゴロしながらテレビを観ている横で、奥様はダイニングテーブルで友人と気兼ねなくおしゃべりをしたい。子供はすぐ近くで集中して宿題をしたい。 これが完全に繋がった一つの四角い部屋だと、テレビの音や視線がダイレクトにぶつかり合ってしまいます。結果として、誰かが「うるさいから」「落ち着かないから」と、自分の子供部屋や寝室に逃げ込むことになりかねません。
空間を少しだけ「ずらす」だけで、音の響き方や視線の外れ方が変わり、お互いの気配を感じて安心しつつも、それぞれが自分の時間を満喫できる「お気に入りの居場所」になります。
無意味な廊下やホールを作るくらいなら、その分の予算を、こうした「家族が本当に心地よく過ごせるリビングの工夫」に投資すべきだと、私は考えます。
「形態は機能に従う。すべてに理由があれば家はかっこよくなる」
アーキハウスのブログをご愛読いただいている方はこの言葉を一度は目にされているかと思います。
窓ひとつ、壁一枚、空間のズレひとつに至るまで、すべてに「なぜそうしたのか」という理由が語れること
皆さんは、新しいリビングでどんな時間を過ごしたいですか?
ぜひ、皆さんが家づくりに込める「意味」を、私たち設計士にたくさん聞かせてください。
アーキハウスでは実際にご要望をお伺いし、プランをご提案させていただく無料相談会を行っております!
この機会にぜひ、ご予約されてください!ご予約はこちらから
元気にお待ちしております!
